Skinwalkers

02 Heat

新学期。スモールビルハイスクール。
25年ぶりの記録的な暑さの中、ラナは海外に派兵されたホイットニー宛のビデオレターのために、クラークやピートのコメントを撮っている。何を言っていいかわからず、とにかく暑いとコメントするクラーク。
夏休み中、デイリープラネットのインターシップでメトロポリスへ行っていたクロエと久しぶりに会う。

スモールビルハイスクールの化学教室。
生物教師として赴任してきた女性教師Desiree(デジリーと表記しておきます)の教師らしからぬセクシーないでたちに、クラークたち男子の目とラナやクロエたち女子の冷たい目は釘付けになる。また、その最初の授業は、セックスに関するビデオ上映だった。
暗く締め切った教室の中、クラークはデジリーの汗が伝う胸や足に目が行ってしまい、クロエをあきれさせる。と、突然クラークは自分の異変に気づいた。その瞬間、目から熱線が出て正面のビデオスクリーンを焼いてしまう。パニックになる教室。

消防車やパトカーが来て大騒ぎとなった学校に、レックスの乗ったディアブロが現れる。知らせを聞いてすぐ駆けつけたと言う彼に微笑むクラークだが、レックスは彼を一瞥しただけで、すぐさまデジリーの元へ行き、情熱的なキスをする。驚くクラークとピート。デジリーがレックスに、クラークが冷静に火を消してくれたのと話す。感謝の言葉を述べるレックスに困惑するクラーク。デジリーを婚約者だと紹介するレックス。しかも結婚式の招待状を渡し、そのうえその結婚式は今日の夜だと告げられ、驚くばかりのクラーク。

レックス邸。
レックスは、実はデジリーの隕石による特殊能力により、デジリーの虜にされていた。結婚について少し疑問を言うレックスとキスをし、特殊能力が含まれた息を吹きかけて、再びレックスを説得するデジリー。

ケント農場
小さな扇風機の前で請求書をチェックしているいるマーサ。ジョナサンが外から戻ってくる。

マーサ:なんでエアコンが嫌いなの?
ジョナサン:一言で言えば「電気代」


あきれるマーサ。クラークが戻って来て、授業中に火事があり自分がそれを消した、でも原因は自分だろう、自分が見つめたら発火したと話す。説明を求める両親だが、性教育のフィルムを見ている時に起こったと聞き、一瞬黙り込む。それはホルモンと密接な関係があるかもしれない、抑制が効くようになるまで家にいたらと言うマーサ。それはできないね、と言いながらクラークはレックスからの結婚式の招待状を渡す。

レックス邸。まだ明るい。
シャンパンがあき、白いウェディングケーキの前で笑うレックスとデジリー。ケーキのクリームを指にとり、デジリーに味見させ、自分もそれを舐めるレックス。その熱々ぶりを見て微笑むクラーク。
客の中にクロエを見つけ、探してたんだよと話しかける。朝のよそよそしい彼女の態度を気にかけていたクラークは、二人の間の友情を確認する。もう大丈夫よと言うクロエ。彼女は、レックスの結婚が信じられないと話す。なにかデジリーがフェロモンを持っているのかもと。なにかわからないクラークに、化学反応よ、持ってる人と持ってない人がいるのと言って去っていく。その向こう側で、カメラマンに囲まれて微笑むデジリーの姿を見つめるクラーク。そこへ、レックスが来る。
レックス:見つめるのはやめろよ、クラーク。目が燃えるぞ。
動揺して言い訳するクラークに、デジリーは魅力的だろうとのろけるレックス。そして、結婚式のベストマンになってくれたことに改めて礼を言う。

クラーク:ものすごくショックを受けたよ。仕事で二週間旅行に出たと思ったら、次の瞬間にはウェディングケーキの飾り付けをかあさんがやることになったんだから。

仕事先で出会って、最初は名前か金に興味があるんだろうと思ったけど、彼女は違ってたと言うレックス。ずいぶん早くにわかったんだね、と言うクラークにレックスは、やり過ごすかどうか、どのポイントが正しいか、いつか君もわかると告げる。クラークの目の先には、暑さで疲れたふうのラナがいた

タロン。夜。
またラナがクラークを撮影している。二人とも結婚式の正装のまま(クラークは上着を脱いでいる)。ピートがホイットニーのためにシャークス戦を全部録画していること、そして、最後にホイットニーとクラークが話したことについて(第一シーズンファイナルでの約束)忘れてない、心配しないで、無事に帰ってきてくれと話すクラーク。
録画を終え、ホイットニーと何を話したのと聞くラナに、君から目を離さないよう頼まれたと言う。驚きの様子を隠さないラナに、慌てて、ホイットニーが君を信用してないってことじゃないからと付け加えるクラーク。
クラーク:君はホイットニーになんて言ったの?

ラナ:5、6回撮ったんだけどまだ終えてないの。言いたいことが多すぎちゃって。
クラーク:長距離恋愛って大変だね。
ラナ:…寂しいわ。


ホイットニーが厳しい状況にいることを心配するラナ。同情するクラーク。
話を変えようとするラナ。夏中、この辺りでクラークを見かけなかったと聞く。農場が嵐で大変な目にあい、町に来なかったというクラーク。誰もがあの日の前に戻りたいと思ってるとラナが言うと、レックス以外はねと付け加える。あんな幸せそうなレックスは見たことない、奇妙だと思ってるのが自分以外にもいてよかったと言うクラーク。私たちもレックスの情熱をみならうべきじゃないかしらとラナが言い、二人の間に微妙な空気が走る。
と、突然クラークが苦しみだす。クラークに触れて熱が高いと驚くラナが、家にすぐ送っていこうと離れると、クラークの目から熱線が発せられ、タロンの大きなカプチーノマシーンが燃え上がる。止めることができず、壁まで焼いてしまう。ようやく目を閉じることができたが、火事になっている。なにが原因かわからずに慄くラナ。

翌朝。ケント農場の納屋。
学校に行かず、入ってきた父親を見ようとしないクラーク。昨夜、学校での出火よりひどい火事をタロンで起こしてしまったと告白する。ラナを傷つけてしまうところだった不安から、ジョナサンの顔を見られない。そんな息子に、こっちを見るんだと叱咤するジョナサン。そして、あることを提案する。
牧場の隅に、案山子を立てる二人。
初めてそれが起きた時のことを思い出せとクラークに言うジョナサン。ちょっと黙る二人。一人のほうがいいんだけどと言うクラークを残して立ち去るジョナサン。
案山子を見つめ、きっかけをつかもうとするクラークの口から、ラナの名前が出る、とともに、目が光、熱線が案山子を焼いた。嬉しそうに笑いかけるクラークと、その様子を見て笑うジョナサン。

ケント家の台所。
クラークが熱線でアルミホイル容器入りのポップコーンを作っている。
彼はあのあと、5つの案山子と2つの水樽、それに郵便箱をどうやら燃やしたらしい。
何が引き金か理解したあとは、それを考えなくてもできるようになった、その引き金はセックスだったと言うクラークを、ほっとした様子で見つめる両親。学校へ行くクラーク。

夜。ケント農場の納屋。
火のついたろうそくが、クリスマスかなにかのようにたくさん並べられている。まだ火のついていないろうそくに、熱線を使って火をつけ楽しそうなクラーク。そこへセクシーな服装のデジリーが訪ねてくる。母屋に誰もいなかったから勝手に上がってきたというが、訪問の目的はクラークに会うことだった。自分は年上より年下に興味があり、あの日クラークに授業で初めてあった日から気になっていたと話しながら大胆にせまってくる。しかし隕石があたえた彼女の力はクラークに通用しなかった。親友の奥さんにこんなことできないというクラークに、突然態度を変えて、今夜のことはレックスには言わないで欲しいと懇願するデジリー。

翌日。スモールビルハイスクール、トーチ編集室。
クロエが、デジリーが別名を持っていることを突き止めていた。クラークがデジリーに昨夜迫られた事を話すが、信じてもらえない。作り話をしてるわけじゃない、デジリーは何かの方法でレックスを抱きこんでる、それを調べるつもりだし、これからレックスに会いに行く、とクロエに反論する。

レックス邸。
ビリヤードをしているレックス。クラークが書斎に入ってくる。
彼が来るのを待っていたと言うレックス。これまでの友人達のなかで、初めて信頼できる人物だったクラークが、なぜ自分の妻に夢中になるのかと聞いてくる。デジリーが自分のほうに来たんだというがレックスは信じない。レックスに、クロエが見つけたデジリーの本当の名前入りのプロフィールを見せる。しかし、こんなものじゃなく、素直な謝罪を望んでいたと言われ追い返される。ドアのところでデジリーとすれ違い、どうやったか知らないけどレックスは騙せてもぼくはだませないよ、と宣言していく。
クラークと入れ違いに入ってきたデジリーだが、レックスがデジリーの別名に疑惑を持ったことに気がつき、またもメテオパワーでレックスを黙らせる。

デジリー:「クラークはあなたの過去の一部、この町の他の人もね。彼らはあなたには必要ない、私たちに彼らは要らないわ」

タロン。クロエがラナのビデオに撮影されている。ホイットニーに、頭を下げてて、そして戻ってきたら特別インタビューをさせてねと話すホイットニー宛に話すクロエ。撮影が終わり、火事跡の撮影を始めるクロエ。
メトロポリスでの夏休みは楽しかったでしょと聞くラナ。逃げ出すのには最適な場所だった、間違った行動を見つめなおすのにいい距離だったと自嘲するクロエ。クラークとのスプリングパーティーは間違いじゃなかったとラナは言うが、クロエはそうは感じていなかった。彼女は傷ついていた。二人が自分達とクラークとの関係について話していると、レックスが店に入ってきた。書類を渡されたラナは、24時間後にここを売ることになった旨が書いてあるのを読み、急なことに怒る。しかし、レックスは、経営する意味がない、それにともだちと遊んでいる間に、店に何千ドルもの損害を与えた経営者を疑問に思ったとも言う。クラークとここにいたとラナがいうと、クラークに対する信頼ももうないと言う。

スモールビルハイスクールの廊下。
ラナが怒りに任せて自分のロッカーのドアを閉めている。
クラークが通りかかり、なにがあったか聞く。ラナは、タロンから立ち退きを宣告された、町の人が彼とビジネスをするのには注意しろといってたけど、彼が工場をどれだけ一生懸命守ったのを見て、彼は替わったんだと思ってた、と言う。怒りながら立ち去るラナ。ちょうどそこにデジリーがいた。しらじらしくなにかあったのかと聞くデジリーに、クラークはタロン閉鎖の件はレックスの考えではないだろうと追求する。自分とレックスの二人で決めた、自分があらゆるものをコントロールできる証明だとクラークにわからせるためにやったのだと言うデジリー。そうされたくなければ、自分の前から姿を消せと迫るが、クラークは逆に、レックスを説得する方法を見つけると言って去る。

夜。どこかのガレージ。
デジリーが自分の自動車にガソリンをかけて、火をつける。爆発する自動車。
夜。ケント家の居間。
クラークがデジリーに誘惑されたことを両親に話したらしく、マーサとジョナサンは大変怒っている。そこへ保安官が来て、クラークをデジリーの自動車に放火した容疑と、この三日間の連続の事件について聞きたいと言う。動揺するクラークだが、両親の促しにしたがって逆らわずに保安官に拘束される。

翌日。タロン店内。
レックスが携帯で業者と売却の話をしているところへ、ネルを探しているといってマーサが訪ねてくる。クラークのことは残念だと言うレックスに、あなたの妻がクラークを檻に入れたのにと答える。

レックス:一連の火事はクラークの助けを求める声だったのかも
マーサ:それはあなたが言ってるの?それとも奥さん?


妻を疑うようなことをさせないでくれとレックスが言うと、マーサは、ジョナサンはルーサーの名前の向こうを見ることができないけど、自分はクラークの友人であろうとするあなたを信頼しようとしてきた、でもジョナサンが言うことのほうが正しいのかもしれない、クラークは唯一、レックスを応援してるのに、彼があんなことができる人間だと思うの?と怒る。自分はそうは思ってなかった、でもデジリーのことはよく知ってると言うレックスにマーサは、たった一週間でなにを知ってると言うの、と言い捨てて去っていく。呼び止めようとして、やめるレックス。

レックス邸。夜。
デジリーが上半身裸でプールで泳いでいる。そこへジョナサンが来る。慌てて目をそらすジョナサン。
クラークはトラブルを抱えてる、火をつけて自分で消していると話すデジリー。誤解を解けると思っていたが間違いだったと言うジョナサンに近づき、隕石の力を使うデジリー。

スモールビル警察の留置所。
クロエとラナがクラークに会いに来る。クロエはデジリーの過去を洗い出してきていた。
デジリーは、スモールビルで十代の頃に男の子に人気だったこと、また、隕石が落ちたときボーイフレンドとトラックの中にいた。その後に彼がデジリーの両親を殺害し、彼女は全財産を相続した。その五年後、教師になったデジリーは裕福な男性と結婚するが、高校生のボーイフレンドがその夫を殺した。そのとき得た財産を投資で失い、今度はレックスに対してクラークを使って三度目の殺人を計画した。
さらにクロエは続ける。恐らく、隕石の影響を受けたとき彼女のフェロモンが最高だったがために、それが増強された、しかしクラークは異性の友人のおかげで免疫があったんだろうと言う。
クロエの言葉に居心地が悪くなるクラークとラナ、そこへ保安官が面会時間の終わりを告げる。クラークは、父がデジリーに会いに行くことを思い出す。ちょっと待っててといってクロエとラナは出て行った。
出る方法を考えたクラークは、熱線を使って留置所の壁の一部を焼いた。火事だと思い、牢から保安官がクラークを出すと、そのまま外へ逃げてしまう。

レックス邸。
覚えのない遺言書を見て、レックスがデジリーに問いただす。愛は盲目だとはわかっているが、デジリーにあってから友人やビジネスに対しての理性を失った、それがなぜかがわからないと話すと、デジリーが、もう書類は完成してしまった、気づくのが遅かった、あなたの持ち物は全部私のものだと言う。君は俺を殺そうと計画してるのかと聞くレックスに、デジリーは部屋のドアを開け、ライフルを持ったジョナサンを入れる。「いいえ、彼がやるの」
電話を取ろうとすると、ジョナサンは電話をライフルで吹き飛ばした。あなたはデジリーに騙されているとジョナサンに話しかけるレックス。しかしジョナサンはレックスを狙ってライフルを撃とうとする。ちょうどクラークが到着して止めようとするが銃は発射され、クラークは熱線で弾丸を溶かして止めた。
逃げようとするデジリーに詰め寄るレックスだが、デジリーに酒瓶で殴られ火をつけられる。背中を焼かれて苦しむレックス。クラークはドアノブを熱線で焼いて、デジリーが逃げられないようにしてから、レックスを赤いテーブルクロスで覆い、火をもみ消す。互いにほっとするクラークとレックス。

ケント家。
クラークへの告訴が取り下げられたことと、留置所から逃亡したことは不問にふされたことをジョナサンが話す。マーサに、二人で夕食にでかけようと言い、クラークは賛成する。

納屋.。
ハンモックに横たわり読書(多分レイ・ブラッドベリーの華氏451度)をしているクラークの元に、レックスがやってくる。
悪夢から覚めたかのようだ、もう情熱に負けてこんなことになることはないだろうと言うレックスに、クラークは、情熱を持つのは悪いことではないと話す。それが抑制できればね、と返すレックス。レックスはクラークとラナとの関係について言及する。ホイットニーはもういないと。クラークは、それはわかっているがラナはホイットニーを一番に考えている、だから待つと言う。待ちすぎるなよと忠告して去るレックス。

タロン。
ラナがホイットニー宛の自分のメッセージを撮影している。これを取り終えるはずだったが大変な一週間だった、ただその間に、なんと話したらいいか考える時間ができたと言っているところへ、クラークが来て、店の補修を手伝えたらという。店は再開する準備が終了した、新しいエスプレッソマシーンはレックスが入れたとラナは話す。
レックスからデジリーと父の話を聞いたと言うラナ。なんでクラークだけは大丈夫だったのかと言われてクラークは、単にぼくのタイプじゃなかったからだろうと流す。それから、どうやって留置所から出たのと聞かれ、火事が起きたから外に出してもらえたと言うと、三回の火事で三回ともあなたがいたのね、とラナに指摘される。奇妙な一致だよねとごまかすクラークに、クラークケントの謎の一部かしらと言うラナ。
話を変えようと、ビデオについて聞くクラーク。ラナは、ホイットニーに自分の正直な気持ちを伝えるつもりだと話す。

ラナ:「私はフェアじゃなかった、自分の感情に正直ではなかった、彼を傷つけるだろうし、このタイミングは最低だと思う、でも、秘密や嘘でつくられた友情は壊れる運命にある、そう思わない?」

少しためらい、そのとおりだね、と言うクラーク。
外では雨が降り出してきた。熱波もおしまいね、うラナが言う。ビデオをとり終えてしまいなよと告げてクラークはタロンを出た。
ビデオ録画を再開するラナ。

ラナ:ホイットニー、あなたをとても心配してるし、これからも気にかけてるわ。でも私たちは互いに正直でいると約束したわよね。真実って…

END