Skinwalkers

03 Duplicity

レックス邸。夜。
ドクター・ハミルトンが廊下を歩いている。左手が異様な動きをしている。
レックスの書斎に入り、研究から外されたことに抗議するが、レックスは、ハミルトンがカドマス研究所で研究員たちに暴力を振るったことを指摘する。そして、自分の会社運営があるので、実を結ばない研究には金も時間も出せなくなったことと、ハミルトンの健康を心配して、病院の費用を全てみようと申し出る。
しかし、ハミルトンは、恩着せがましいことを言っているが、自分を必要としたのは君だ、君はせっかちすぎると言って出て行く。その間もハミルトンの左手は、かつて"レベル3"の被害者になったアールのように、ぶるぶると震えている。

道路(おそらくスモールビル)。
一台のワゴン車が走っている。逆の方向から、ハミルトンが運転している自動車が来た。ハミルトンは飲もうと思ったらしき薬の錠剤を車内に撒き散らし、慌てて拾おうとするがうまくいかない。対向車線を走ってきたワゴン車は、蛇行するハミルトンの自動車を避けようとして、横転し、道路脇のとうもろこし畑に転がり落ちる。ハミルトンは一度停車するが、現れた別の自動車にクラクションを鳴らされた際に、そのまま逃げてしまった。別の自動車は、ピートが運転していたものだった。横転した車から鳴り続けるクラクションを頼りに、とうもろこし畑に入り、事故車を発見するピート。そしてそのすぐ横に、クラークの宇宙船があった。

ケント家。昼。
納屋の横にあるバスケットゴールに、クラークが大変遠い距離からボールを入れ、スーパースピードでそのボールをゴール下までとりに行く遊びをしている。そこへ車に乗ったピートがきた。その距離からゴールに入れようなんて夢みてないよな?とからかうピート。バスケをしようと誘うクラークに、そんなことよりジョナサンからトラックを借りたいと言う。なんのために?と聞くクラーク。自分の目で確かめろと言ってピートはとうもろこし畑へ連れて行く。そこには、昨夜の横転したままのトラックと、クラークの宇宙船があった。これって何だと思うわけ?と慌てて聞くクラーク。ピートは宇宙船以外のなんだってんだよと言う。

クラーク:あー、その、わからないけど、撃墜された特別機とかロシアの衛星とかなんとか。

これはよく言われている宇宙船そのものだと言うピート。

クラーク:エイリアンがもし地球に来るなら、もうちょっと刺激的な場所に行くって考えないか?
ピート:違うね。考えてみろよ。ミステリーサークルだろ、キャトルミューティレイションだろ。奴らはお菓子屋に来る子供たちが好きなのかもしれないじゃないか。


トラックに乗せて運ぼうと言うピート。クラークは止めようとするが、ピートは、事故のことについて保安官に、混乱してて事故車がどこにあったか覚えてないとはぐらかしたが見つかるのは時間の問題だから早く運ぶんだと言う。
では自分の家の納屋に運ぼうとクラークが提案するが、ジョナサンに見つかるからだめだと、ピートは自分の家の裏庭に運び込むと言う。でもぼくの家のほうが完全に安全だと言い張るクラークに、まるでクラークのもののようにふるまってるけど、はっきりさせよう、俺の家に運ぶんだ、とピートが決定し、クラークは手伝わざるを得なくなる。

レックス邸。
いつもの書斎にあるバーカウンターで、レックスがグラスに氷を入れている。そこへ、サングラスをかけ杖をついたライオネルが入ってくる。傍らにはアタッシュケースを持った使用人がいる。何度かライオネルに名前を呼ばれ、ようやく、ここにいるよ、来ると思ってなかったと言うレックス。ジャケットを預かろうとする使用人を乱暴にはねのけ、出て行かせるライオネル。
レックスはライオネルの腕を取り、ソファに導きながら、体が順調に回復していると担当医に聞いたと話す。その担当医が理学療法と仕事のストレスから離れての休養をすすめた、と言うライオネル。レックスは、どこにだって行けるのに、なんでここに来たんだと聞く。親子の絆を深めるいい機会だ、いつもそれをレックスが求めていたのに答えていなかった、数日あるいは一週間滞在するとライオネルが言う。ビーチハウスのほうがより快適だし、海の空気は気分を爽快にするよとレックスが言うが、それは口実で、ここに自分にいて欲しくないんだろうとライオネルは言う。レックスは、"Father"と呼びかけ、あなたに一番いいことを望んでる、好きなだけいろ、と言う。ライオネルは満足げにくつろぐが、レックスは俯く。

タロン。
看板には"OPEN MIKE NIGHT GET OUT OF THE SHOWER GET INTO THE TALON"
ネルが男性といちゃついている。ラナが会計を持ってくる。男性が、テーブルを動かしたらもっとスペースが空いてもっと儲かるよと言うと、ネルが、素晴らしいアイディアねとほめる。もう行かなきゃと男性が言うと、二人はキスをする。あきれるラナ。素晴らしい人でしょとのろけるネルに、誰が聞いてもお世辞だとわかる言い方で肯定するラナ。ネルは気づかない。男性が出て行くときにすれ違ったクロエが、「おえ」といったような顔をしてくる。
ネルがクロエに、お泊りはどうだった?ふたりでよく勉強したかしら?と聞いてくる。突然のことだったらしくクロエは一瞬言葉につまるが、実は勉強じゃなくキアヌのDVDを見ちゃったんですとごまかす。楽しんだならよかった、落第しないようにねと言って幸せそうに出て行くネル。話を合わせてくれたことをクロエに感謝するラナ。クロエは、先に話しておいてくれたらキアヌのDVDよりもっといい口実をつくったのにと言う。ラナは、家を出なきゃならなくて友だちの家に泊まると言った、そのときクロエが真っ先に浮かんだのだと言う。ほんとう?と嬉しそうに聞くクロエ。

クロエ:で、ゆうべはどこにいたの? ラナラングの人生に新たな男性現る?
ラナ:ええ、彼の名はディーン。さっきあなたとすれ違ったわ。


年上とデートしたの?と驚くクロエ。彼はネルの新しいボーイフレンドで保険屋さんで、竜巻のあとにネルと出会った、いつもネルの近くにいて、いつでもラブラブなの、と説明するラナ。別のところでやって欲しいけど、あの家はネルの家よね、とラナの立場を代弁するクロエ。二人が居間でスローダンスをしているのを見て、タロンにいるのを決心したってわけ、と説明するラナ。次に彼らの愛の巣から出る必要があったら、自分の家にいつでもくるといいと言うクロエ。

ピートの家の前の道路。
クラークとピートがトラックで宇宙船を運んでいる。小屋に宇宙船を入れる二人。1トンはあるよと言うクラーク。クロエを呼んでくるというピートをクラークが止め、彼女はこれについて記事を書くだろうと言う。ピートは、それが目的だ、自分達は有名になる、本を書いたりトークショーに出たり映画化だって、と言う。これについてもっとよくわかるまで秘密にしておくべきだと思わないかと言うクラーク。なんでそんなに恥ずかしがるんだ、自分達より先にあのトラックのドライバーが誰か
に話す前に行動を起こさないと、と話すピート。クロエに話すとして、これが最新式の農薬散布機かなにかだってわかるたら、とクラークが言うと、ピートは、クロエは別に俺たちに補償は求めないさと言う。そして次の学校新聞のコラムで、とんでもないことをさせられるんだ、君はどうだかしらないけど、ぼくはそんな危険は犯したくない、と言うクラーク。話を聞いてなかったかのように、これをどうやってあけるかわかるかと聞くピート。ピートにバールを渡しながら、わからないよ、ピートがそれを調べてるあいだに、誰か宇宙船を置いた人がいないかどうか見てくる、また明日の朝ここに来るよと言うクラーク。

ケント家の居間。
ジョナサンとマーサとクラークがいる。ジョナサンに、ピートの道具置き場に宇宙船があり、まだ誰にも話してはいない、明日の朝まで記者会見を遅らせるように説得したと言うクラーク。取り戻さなければと言うジョナサンに、盗むのと聞くクラークと、黙って真剣な顔をするジョナサン。宇宙船がどこへ行ったかピートが僕に聞いたら、なんていったらいいのさと反発するクラーク。自分はもう嘘をつくのはうんざりだ、ピートに真実を話すつもりだと言う。どんなに信頼していても口がすべることもあるとやんわり諌めるマーサ、知らせることはピートを危険な立場にすると言うジョナサン。自分達はこの秘密の重さを理解している、しかしもしクラークがピートに秘密を打ち明けたら、背負う準備ができてない重荷を押し付けることになるかもしれない、と言うマーサ。

スモールビル医療センター。
ハミルトンと医者が話をしている。これはハミルトンが興味を持つような細胞異常じゃないから普通は電話しない、でも興味を持つだろうと思った、という医者。病室の部屋番号を聞くハミルトンに、医学校の授業料のローンが大変だと言う医者のポケットにドル札を押し込むハミルトン。彼の震える左手を診てもうらべきだと言う医者につかみかかり、部屋番号を聞きだす。

病室。
事故にあったトラックの運転手が点滴を受けながら横たわっている。
グレン博士(先ほどの医者)から、君が昨夜とうもろこし畑で宇宙船を見たと聞いたというハミルトン。モルヒネでおかしくなって口走ったという運転手。畑に宇宙船はなかったというハミルトンに、誰かが持っていったのだろうという運転手。見たのは君だけかと聞くハミルトンに、ピート・ロスという少年が自分をトラックから引き出したのを思い出して話す。そして同時に、ハミルトンに、以前会ったことがあるかと聞く。ごまかすハミルトンだが、意識がはっきりした運転手は、ハミルトンが昨夜の事故の相手だとわかり、看護婦を呼ぼうとする。しかし、ハミルトンは運転手に繋がれている点滴チューブの注射器の中身を押し込み、彼を昏睡させた。

ピートの道具小屋。夜。
クラークとジョナサンがドアをあけると、宇宙船がない。自分達より前に誰かが持っていったに決まってる、というクラーク、それが誰かすぐには突き止められないといってドアを閉めるジョナサン。二人がトラックで去っていくのをピートが目撃していた。

翌日。クラーク家の前。
ピートが自分の車のボンネットに座って待っている。それを見つけたクラークが、ちょうど宇宙船のことで話をしに行こうと思っていたと言う。宇宙船は夕べ誰かに盗まれたと言うピート。誰にも話してなかったかとピートに聞き、ピートもクラークに聞く。誰にも話してないと言うクラークを、なんてうそつきなんだと怒るピート。夕べ二人を見かけたといい、それには何か大切な理由があるはずだと自分に言い聞かせてた、クラークケントはこんなことは決してしないって、と言う。
宇宙船を盗んではいないと誓うクラークだが、ピートは、いままでずっと、クラークが自分の一番の親友だったと思ってたと言って車に近づき、帰ろうとする。君はなにもわかってないと言うクラーク。何がわかってないのか説明しろとピートが言うが、クラークは答えられない。そのうちクロエがこれについて明らかにするまで待ってるよと言って車に乗る。「暴かれたクラークケントの真実」って学校新聞のヘッドラインが見えるよ、と言い、車を発進させる。しばらく走るとバックミラーに映っていたクラークが突然消え、目の前に現れて車を素手で押しとめた。話しあう必要がある、と告げるクラーク。自分が来た道と目の前のクラークを見比べて驚くピート。

地下室。
おまえは人間じゃないのかと驚くピート。クラークは、自分がなんなのかわからない、宇宙船がどこから自分を連れてきたのかわからない、わかってるのは、スモールビルで育って、自分が大切に思っているのはこことここの人々だ、と興奮した口調で言う。大事に思ってるなら、なんですぐに話してくれなかったんだと言うピート。話したくないと思ったことなんかなかった、でも、両親はそれは危険すぎると思ってた、僕だけのためじゃなく、真実を知った誰もにだ、と言うクラーク。ピートは、俺には秘密を扱うことはできないと思ってたのかと怒る。できる?と聞くクラーク。ピートはクラークから少しずつ遠ざかっていく。

クラーク:ピート、秘密を言わなかったもうひとつ理由は、君がぼくを見てるような目で皆も僕を見るだろうって知ってたからさ、今みたいにね
ピート:どんなふうに?
クラーク:異常者(freak)みたいにさ、ピート。僕はこれまでの人生で、誰より普通であろうとして努力してきた。なにか言うことはないのか? 呼べよ、宇宙人って呼べよ、怪物って言えよ。僕は気にしない、何か言ってくれ。


まるでおまえを知らないかのようじゃないか、と言うピート。僕は君の家の裏庭でよくキャンプしたあのガキだ、森でバイクに乗ったり、君の兄弟達とバスケットボールをした。なにも変わりはない、と言うクラーク。肯定はするが、クラークが近づくと拒否するピート。傷つけるつもりはないとクラークが言うが、ピートは、遅すぎると言って出て行く。
ハミルトンの家。
宇宙船を調べているハミルトンの手が、船の八角形の窪みに触れた。気がつくハミルトン。

レックス邸の書斎。
自分達のビジネス終了を確認したと思ってたとハミルトンに言うレックス。自分が野原で見つけた八角形のディスクについて聞き、自分の研究に関わりたくないならそれにも価値はないと言うハミルトン。嵐のあとに消えてしまったとレックスが言うと、机の上のものをひっくり返す暴力行為に及び、レックスを嘘つきと罵るハミルトン。あれは鍵だ、まだ持ってのを知ってるぞ、このままでは終わらないぞと言って部屋を出て行ったハミルトンは、廊下でライオネルとすれ違う。ライオネルに話しかけ、レックスと研究の関係は終わった、ライオネルに、大変重大なものを発見したので見て欲しいと言う。ライオネルがのばした腕を取るハミルトン。

スモールビルハイスクールの廊下。
ピートに話しかけるクラーク、無視するピート。どんなに嫌ってもいいが、自分はあの宇宙船を見つける必要がある、トラックから救出された男性がなにかを誰かに言ったに違いないと言うクラーク。ピートはクラークが、宇宙船を見つけたときにも「重い」と嘘をついた、バスに乗り遅れてたのにいつも自分より先についてて、バスに乗ったよと言ってた、自分は秘密を打ち明けてきてたのに、いままでのなにもかもが全部嘘だったんだな、とクラークに怒る。そんなリアクションをとるようじゃ、打ち明けずにいて正解だったと声を潜めて言うクラーク。二人の前にクロエが現れる。

クロエ:あなたたち、なんで私にスーパーヒーロー的行為を話さなかったの?

いごこち悪そうにクロエを見る二人。それはピートがトラックから男性を助けたことをさしていた。彼のインタビューはとりつけたかと聞くクロエ。あとでねと言うピートに、宇宙船を隠す陰謀に関わってるわけじゃないよねと聞くクロエ。慌てるクラーク。医療センターから情報を得た、ピートが運んだ男性がとうもろこし畑でエイリアンの宇宙船についてうわごとを言ったとクロエが言う。クロエに、宇宙船を見たしエイリアンも見た、エイリアンはクラークに似てたというが、クロエは宇宙人って小さくて緑色よと言う。それを聞いて意味深な笑いをするクラーク。立ち去るピート。何があったかクロエが聞くと、男同士の話だよとごまかすクラーク。実際に調べてるのか確認するがクロエはもしそれが真実なら、デイリープラネットの一面を飾るだろうといって去っていく。

ケント家の台所。
両手に荷物を抱えてクラークが入ってくると、中のカウンターにレックスが座っている。家がこみあってるから出てきたというレックス。75も部屋があるのにとクラークが言うと、父親が占領してるという。同情するクラーク。ライオネルはそんなに気難しいのかと聞くと、その逆で、絵に描いたような丁寧さで自分と親子関係を作りたいと言ってるというレックス。それがよくないことなのかと言うクラーク。

レックス:何度も俺に嘘をついてきた彼が、秘めた動機を持ってないと信じるのは難しいよ。

さらに、自分を一度騙した人間をさらに信じるのは難しいと言うレックス。一瞬目線を下げるクラーク。レックスが話を変え、自分の机の上にあった八角形の文鎮を覚えているかと聞く。今日話題に上がって、何があれ(八角形の文鎮)に起きたのかと思ってと言う。嵐の間になくなってしまったと言うと、残骸と一緒に持ってかれたんじゃないのとクラークが言う。ちょっと間をおいて、君の言うとおりだなと言い、出て行くレックス。

ハミルトンの小屋。
ライオネルとハミルトン。宇宙船をライオネルが触っている。宇宙船かどうか疑う問いかけをするライオネル。宇宙船の合金は周期表にない要素から構成されている、その合金とメテオライトに含まれている化学物質が同じだと言うハミルトン。ライオネルの手を八角形の溝におかせる。この欠けた部分のピースがある。レックスと自分が調査していたときこれと同じサイズで同じ形のものを見つけたと言う。それは船を開ける鍵だが、レックスがそれを返してくれないと言うと、ライオネルは、レックスはもうそれを持っていないだろう、しかし、どこにあるか見つけたら、ハミルトンは研究資金を得るだろうと言う。

ケント家の納屋。
クラークが上がっていくと、ラナが望遠鏡で外を見ている。家に帰ってもいいかどうか見ていると言うラナ。ネルではなくそのボーイフレンドから隠れていると言う。今までに、真実を話したために相手を怒らせたことがあるかと聞くクラーク。ラナは、ホイットニーだと言う。また友だちでいられるか聞くクラーク。そう願っていると言うラナ。もっと早いうちに正直だったらと思うと言う。ピートとトラブルがあったことをクラークは話すが、その内容は語ろうとしない。いつものことだと言うラナ。クラークケントと真実について語り始めると、たちまちそれは隠されてしまうと非難する。ピートのことは個人的な問題だからと言うクラークに、ホイットニーのことを話した、誰にとっても楽なことではないとわかっているが、しかし気にかけている相手にならそれを言う責任があると言ラナ。じゃあネルに君の本当の気持ちを伝えるといいとクラークが言うと、クラークは正しい、隠し事はいさかいの元だと言い捨てて去っていくラナ。

ピートの道具小屋。
ハミルトンがなにかを探しているところへ、ピートがきて詰問する。八角形の宇宙船のかけらを探している、ピートが何か知っているだろうと詰め寄るハミルトン。争いになり、ハミルトンに殴られて気を失うピート。

ケント家のキッチン。
宇宙船のことには誰も何も言及していない、しかし、レイ・ウォレス(ピートが助けたトラックの運転手の名前)が死ぬ前にピートと会ってたら、ピートはなにか情報を得ているかもしれないと言うジョナサン。ピートにもう一度聞いてみろというと、それはできないと言うクラーク。なぜかと聞くマーサ。クラークは席を立ち、後ずさりしながら、ピートに自分の秘密を話したことを両親に打ち明ける。驚くジョナサンとマーサ。選択の余地がなかったのか、なぜ最初に自分達に相談しなかったと言うジョナサン。嘘を重ねるのかと反論するクラーク。ピートは誰にも話すつもりはないわよねというマーサ。わからないと答えるクラーク。電話がなる。ピートの母親からで、ピートが行方不明になっているというマーサ。

タロン。
ラナとネルが座って話している。ラナの、ディーンへの気持ちを見通していたネル。ディーンにもっとラナについて知ってもらおうと思っているらしい。そして一緒に過ごすのは自分達三人の「家族」にとって重要だと言う。ネルはディーンのプロポーズを受けて、承諾していた。喜ぶラナ。

ハミルトンの納屋。
ピートがハミルトンに、宇宙船が誰のものなのか言えと迫っている。知らないと言い張るピート。ハミルトンの奇妙に震える手を見て、助けが必要だろうとハミルトンに言う。しかしハミルトンは誰にも治せないと言う。死ぬ前に自分がペテン師ではないことを証明できない、もしピートが彼に真実を話さなければピートも死ぬと脅す。

レックス邸。
ライオネルがソファに座り、リーディングマシンで、ハミルトンの報告書をなぞって聞いている。その様子をドアからしばらく見つめたのち、レックスは声をかけ、ライオネルが治療を無断でやめたことを知ったと告げる。治療で突きまわされるのはたくさんだったと言う。レックスは、そのためにオイディプス風の対決をして気分をよくしようと思ったのかと言う。また、ハミルトンの研究に急に興味を持ったのは偶然かとも聞く。ライオネルは、彼がなにか企んでいるだろうと言う。レックスはハミルトンが病気だと言う。


ライオネル:変人と狂人を甘くみないほうがいい。アーサー王にはマーリンが必要だ。ハミルトンはちょっとしたディスクを見つけたが、それはお前が持っていたと言っているぞ。


レックスは否定し、彼との契約は終わったと言うが、ライオネルはそれは軽率だった、彼の納屋を最近見に行ったかと言う。

スモールビルハイスクール。
クロエは病院の訪問者履歴を入手し、レイが亡くなる直前、ハミルトンが訪れていたことをクラークに教える。ハミルトンに疑惑を持ったクラークは、調べに行くと告げてクロエが気づかない間に消える。

ハミルトンの納屋。
ピートは柱に縛られている。注射器に隕石を液化させたようなものが入っていて、ハミルトンはピートに自白させようと、その注射器で脅すが、ピートは言わない。ハミルトンは、注射器をピートに刺そうとする。そこへクラークが入ってきた。しかし、納屋にある隕石のせいで倒れてしまう。自分が隕石にアレルギーなのだとピートに告げるクラーク。ハミルトンは緑の液体がはいったビーカーをクラークに近づけ、船の持ち主はお前か、船を開けろ、と迫る。液体をかけられそうになったクラークを救うべく、ピートが自分の縄をほどき、ハミルトンを殴る。ハミルトンはその勢いでテーブルにぶつかり、そこにおいてあったビーカーの中身の緑色の液体が、床に倒れたハミルトンの額にかかる。液体は、どんどん皮膚に吸収される。ピートはクラークを助け起こし、納屋を出ようとする。ハミルトンの体が、かつてのアールのように凄まじい速さで振るえ始める。クラークはハミルトンを助けないとと言う。しかたなく近づこうとするが、止めることはできず、振動が収まったときはすでにハミルトンは死んでいた。ピートは、彼が死んだといい、船を運び出そうと言う。

ケント家の地下倉庫。
クラークとピート、ジョナサンとマーサが宇宙船を見ている。これまで、クラークの出生について知りたいが宇宙船を開けることはできなかったと言うマーサ。ハミルトンのことがあって初めて、クラークが自分に秘密を打ち明けなかったか理解できたと詫びるピート。クラークの答えを待つかのようにクラークを見つめる両親。クラークはピートの動揺が理解できると言う。自分を殺し、クラークの秘密を世間に公表しようとしたハミルトンを、クラークが助けようとしたことについて聞く。クラークは、自分の秘密を保持するために誰にも死んで欲しくないと言う。ジョナサンがピートに、秘密を知ったことに関しての責任を知って欲しい、決してそれは容易なことではないと言うとクラークが、父さんなりの歓迎だよと言う。微笑むピート。苦々しい顔のジョナサンと笑うマーサ。

ハミルトンの納屋。
レックスが中に入り見渡すが、宇宙船のようなものはない。杖をついてライオネルもあとから入ってくる。なにもないと言うレックスにライオネルは、誰かが宇宙船を運んだのだと言う。レックスはライオネルに、ヘリコプターが待っていると告げる。しかしライオネルはメトロポリスに帰るのはまだだ、治療についてはこちらへこさせると言う。宇宙船のために決めたんじゃないって思いたいよと言うレックス。ライオネルは、もちろん息子とより多くの時間を過ごしたいからだ、と言ってレックスの頬に触れる。一瞬目を閉じ、それからライオネルの手をどけ、腕を取って外へ連れて行くレックス。なにもかもほら話かもしれないよ、と言うレックス。ライオネルは、ほらでもなんでも興味を持ったのは自分ひとりではないと言う。

ケント家の裏庭。
クラークとピートがバスケットをしている。クラークのスーパースピードが時速2〜30マイルかと聞くピートと肯定するクラーク。X-レイを使って女の子を見たことがあるかと聞くピート。それは自分が集中しないと働かないし、プライバシーの侵害には使わないとクラークは言うが、ピートはロッカールームは見たことがあるかと更に聞く。多分一回くらい、と言って笑いあう二人。力のせいで普段おとなしくしているのかと言うピート。本当の力を見せてみろと言う。ピートは、自分がガードすればクラークはゴールに近づけもしない、どの力を使っても気にしないよと言い、プレイを始める。クラークはピートからボールを奪い、高く軽々ととダンクシュートを決める。笑うクラーク。驚き、そして嬉しそうに笑って、面白くなるぞとピートは言う。
プレイを続ける楽しそうな二人。エピソードの最初でクラークが一人遊びをしていたときにかかっていた曲が再びバックミュージックでかかっている。

END