Skinwalkers

04 Red

指輪をはめた手が映り、スクールスピリットって言わなければヒップホップの大物から奪ってきたみたいに見える、とクロエの声がして画面が動き、手がクロエのものであるとわかる。
スモールビルハイスクールの廊下、クラスリング販売日。
クラークとピートが一緒にいる。
いい感じだと思うよと言うクラーク。卒業まで石がくっついてたらラッキーね、このルビーって本物かしら、と疑問を口にし、去っていくクロエ。
クラークとピートがクラスリングを売っている机に近づく。クラークに、買うつもりなのかと聞くピート。だからここにいるんだよと答えるクラークに、クラークの父親がなんていうか想像がつくと言うピート。この分のお金は自分で稼いだし、父さんは僕の決定次第だと言ったと答えるクラーク。
別の方向から、ラナと転校生のジェシーが一緒に歩いてくる。ジェシーは短いタンクトップとタイトパンツに派手な化粧とアクセサリーで他の生徒と違った服装で、何でも聞いてねと言うラナに、スモールビルとこの学校は退屈そうだとほのめかす。
二人はスクールリング売り場にいるクラークを見つける。ジェシーが気に入って、ラナにクラークの名前を聞く。ラナは複雑な面持ち。
クラークがクラスリングを受け取り、指にはめると、突然指輪から赤い筋が腕を這い上り、クラークの目が一瞬赤く輝く。様子が変わったかのようなクラークを気遣うピートにクラークは大丈夫だと言い、ジェシーに教師が声をかけたのを見つける。
教師はジェシーがスモールビルハイスクールの服装規定に違反していると注意するが、クラークが割って入り、服装規定なんかくだらないと言う。驚く教師とラナとピート、楽しそうに見るジェシー。転校初日なんだから許してやってと言うクラーク。授業のベルがなり、怪訝そうにしながらも引き下がる教師。ジェシーはクラークを感心したように眺めている。ラナがそれを見て、学校案内は終わりだとジェシーに告げ、歩き始める。クラークに視線をやりながら、ついていくジェシー。クラークとピートは去っていく二人を見ている。ピートはクラークの突然の変化に驚いている。

メトロポリスの夜景。
ジェシーと青年のパーティー服姿の写真がうつり、ジャグジーバスに入っている、その写真の青年カイルと、傍らに背広を着た連邦保安官がいる。ジェシーの居所をカイルに聞いているが、彼は知らないという。ジェシーと彼女の父親が逃亡中だと話す連邦保安官。カイルが答えないと、銃を出して脅す。カイルは両手を挙げて、カンザスのどこかから1〜2回、公衆電話から連絡があったと言う。話が終わり、カイルを解放するかに見えた連邦保安官が、ジャグジーのそばにあった、音楽が鳴り響くポータブルステレオの乗った移動棚をジャグジーの横まで持ってきて、またジェシーから連絡があったら、カイルがこのことを話すかもしれない、と言い、驚くカイルの入っているジャグジーに、電源がはいったままのポータブルステレオを投げ込む。感電して、沈むカイルの上に、二人の写真を投げ込む連邦保安官。


スモールビルハイスクール、放課後。
チラシを見ているクラークとピート。郡の境界を越えているので、IDチェックがないよとクラークが言うとピートは、それってバーのようなものだよと言い返す。
楽しいことには、多少のリスクはつきものだ、ここに週末に行けるよ、と反論するクラーク。
クラークケントが掟破りを決心した日、俺はそこにいるだろうよ、と仕方なく同意するピート。
そんな彼らをジェシーが呼び止める。クラークに改めて自己紹介するジェシー。クラークの持っているチラシに気がつき、この町に来る道の途中で見た、行くつもり?と聞く。行くことになったら連絡するよと答えるクラーク。ピートのバックパックからペンを取り出して、クラークの手を取り、連絡を取るためにと、クラークの手のひらに電話番号を書き込む。

ジェシーと入れ替わりにラナがやってくる。ずいぶん早く友だちになったのね、とラナが聞くと、心配しないで、いつも君しか見てないよとクラークが答える。驚きと呆れが入り混じった顔でクラークを見つめるラナとピート。話をきかなかったかのようにラナが、今夜宿題を一緒にやろうともちかけると、君がそこにいるなば絶対に行く、と言うクラーク。何もいうことができず、あいまいに笑うラナとピート。

ケント家の納屋。
ジョナサンが、オートバイを整備している。その傍らで作業をながめるマーサ。

マーサ:心置きなく磨き終わったら、私が最初に乗るわよ
ジョナサン:はいはい、ほかの方は順番待ちだよ

クラークはどこだ、遅いなとジョナサンがいうと同時に、スーパースピードでクラークがくる。探してた?というクラークに、笑う二人。ガレージのドアを直すのを手伝うんだろ、とジョナサンが言うと、そんなの二秒でできるよ、と言って、自分の指輪を眺めるクラーク。指輪は買わないってことになったはずだと聞くジョナサンに、僕の決定に任せるって決定になったと思った言うクラーク。それはおまえが正しい判断をすると思ったからだ、その指輪は金がかかりすぎる、とジョナサンが言うと、クラークは突然、小銭に苦心するのはもう飽き飽きなんだよ!と怒り始める。とまどうジョナサンとマーサ。夕食だから手を洗ったら?と落ち着かせるように言うマーサに、お腹はすいてない、それに、やらなきゃいけない雑用があるからね、と言い捨ててスーパースピードで出て行くクラーク。
一体全体どうなってるんだと言うジョナサンに、普通じゃないと思ってた息子が、ごく典型的な十代の反抗期に入ったのよ、と涼しげな顔で答え、ヒートビジョンの時のほうがましだったとぼやくジョナサンに微笑む。クラークはまずい決定をしたんだぞ、とジョナサンが言うと、父親に逆らって古いオートバイを500ドルで買った青年を思い出すわ、と、意味ありげに微笑むマーサ。それを聞いてため息をつき、小さく思い出し笑いをするジョナサン。

レックス邸。
いぶかしげな面持ちで書斎へ向かうレックスと、すれ違う作業員たち、書斎から聞こえる工事音。レックスの机は暖炉前に移動され、たくさんのモニターが塔のように積まれた棚が書斎の中央にできている。入り口の上には電光掲示板も。机にはライオネルが座り、書類を持った女性と何か話をしている。レックスが近くに寄って、無表情に、今朝までここは俺のオフィスだと確信してたんだがと言う。自分がしばらく滞在する間の多少の変更をおまえは気にしないだろうと思った、と答えるライオネル。女性と話を再開しようとするが、レックスが、俺が気にすることについては相談なしか、と話を中断させる。ライオネルは席を立ち、レックスに近づく。自分が耐えられるよりよい状態にしようとすることについて、息子に許可をもらわなきゃならないとは気づかなかった、と皮肉をいう。自分は視力を失った、最低限の威厳を保つことを許可してくれ、というライオネル。彼の思うようにやってくれ、と言うレックス。

ワイルドコヨーテ。
カイルを殺した連邦保安官が、店の公衆電話でさまざまな番号を試している。その公衆電話自体の番号は、ジェシーがクラークの手のひらに書いた電話番号。
電話をかけるのをあきらめて、バーテンに、少女を探していると写真を見せる。彼女がこの店の電話を使ったことを告げると、バーテンはその子が犯罪にかかわっているのかと聞く。連邦保安官はFBIの身分証明書を見せて、関わってはいないが、彼女は未成年だし、カンザスでは飲酒は21歳からのはずだ、彼女がまた店に来たら連絡しろと言って、自分の番号を書いた彼女の写真をバーテンに手渡す。

タロン。
看板には「モンスタームービー大会」
ラナとクロエとピートはすでに店内で勉強している。クラークが来てラナがドアを開ける。歴史の赤狩りのところをやっているところだと話し、戻ろうとするラナ。クラークは相変わらずのレッドモードで、中に入ろうとせず、明日にできないかと聞く。なにか都合が悪いのかと尋ねるラナに、出かけるのに良い夜だから、ドライブしてダンスに行こうと誘うクラーク。デートに誘ってるの?と驚くラナ。一緒にちょっと楽しまないか、と押すクラーク。そんな誘いを思ってもいなかった、自分たちは勉強しないといけないと言うラナ。そんなラナに、君って真剣になると鼻にしわがよるんだよ、知ってた?すごくセクシーだよ、と話しかけるクラークに、ラナは困ってしまう。
とりあえず席に戻って、クロエやピートと勉強を再開しようとするラナ。クラークもそのあとについていくが、勉強する気がないらしく、椅子を後ろ向きにさせてピートの隣に座る。本はどこだよと言うピート。クラークが突然、バーに行きたくないかと言い出す。驚く三人。クロエが、あなたはハラキリの用意ができてるみたいだけど、私たちはテストのために一夜漬けする必要があるのよと言う。学校って楽しいものだろ?勉強なんて面白くない、奢るから行こうよとまだ誘うクラーク。無視するクロエ。
いつお金とトラックを手に入れたんだよとピートが聞くと、遊びが足りないのはよくないって決断してからさ、と平然と答えるクラーク。コーヒーを取りにクロエとラナがカウンターに行くと、その二人の後姿をクラークが見つめる。クロエの"ほっぺ"にあざがあるの知ったか?とピートに話すクラーク。そんなのないよとピーとがいうと、クラークはまだ後姿を見ながら、そっちのほっぺじゃないよ、と言う。おまえがやってると思う事をやっちゃってるわけ?と驚くピート。にやにや笑っているクラーク。クロエになにすんだよと怒るピート。クロエだけじゃないよ、と笑うクラーク。ピートはクラークの目の前に手をあげて、見えなくしようとするが、クラークの笑いは止まらない。そしてまた、出かけようと誘うが、このテストで成績の半分が決まる、この週末に行くっていうなら付き合うけどいまは勉強する必要がある、と説得するピート。ボーリング場にいるから終わったら電話してと行って出て行くクラーク。なんだかわからずに、見送る三人。

翌朝、ケント家のキッチン。
ジョナサンがクレジット会社からの電話を受け、昨夜誰かが使ったケント家のクレジットカードについての確認だと聞く。とまどうジョナサンとマーサ。そこに外からロック調の音楽が小さく聞こえてくる。窓から見ると、目の前の納屋に衛星放送アンテナが取り付けられ、音楽もそこから流れている。
二人は納屋に入り、音楽は更に大きく、ジェットスキーや絹のシャツに驚きながら階段を上がる。そこには更にたくさんのおもちゃや雑貨、大きなステレオ、窓際でクラークが大画面でビデオゲームに興じている姿がある。赤い文字で「中」と書かれた緑色のTシャツを着ている。どこでこれを買ったんだと音楽に負けないように大声で叫ぶジョナサン。クラークは両親からクレジットカードを盗んで、メトロポリスの24時間営業のディスカウント店で買ったらしい。みんながもってる物を買う時期だと思ったんだと明るく言うクラーク。

ジョナサン:クラークケント! お前は父さんたちの物を盗んだ!
クラーク  :いや、父さんたちのクレジットカードを使っただけだよ。なにが問題? すぐに支払う必要はないんだ。

マーサはクラークを信じられない面持ちで見つめる。ジョナサンが皮のジャケットを拾ってクラークに投げつけ、これをすぐ返品してこい、そのあとで話があると怒るが、クラークはそれを拒絶して窓から飛び降り、サングラスをかけ、停めてあったジョナサンのバイクに乗って走り去る。戻って来いとジョナサンが叫ぶが、バイクは道路の向こうに消えていく。ジョナサンに寄りかかって、ショックの余り涙ぐむマーサと、無言のジョナサン。

道路をジェシーが歩いている。
後ろから自動車が近づき、クラクションを鳴らす。そんな服装で学校に言っちゃだめだ、と車の中からジェシーに男性が話しかける。どうやら彼女の父親らしい。ジェシーの服装は前日と余り変わらない派手な物。じゃあ学校に行かないだけだわ、と言うジェシーに、父親が、お前は賢い子だ、私達が周囲の注意の目を集めちゃいけないのはわかってるだろ、と言う。
そこへオートバイが近づいてくる。ジェシーはそれをヒッチハイクする。ライダーがクラークだと知り驚くジェシー。バイクの後ろに乗ったジェシーにヘルメットを渡すクラーク。父親が止めようとするがオートバイは走り出す。

スモールビルハイスクール。登校時間。
生徒達の波の中をクラークとジェシーの二人乗りバイクが派手に入ってくる。それを見てラナとクロエとピートが驚く。

クロエ:で、あの男はどの星から来て、クラークになにしたの?

バイクから降り、クラークに礼を言って離れるジェシー。入れ違いにクロエたち三人が来る。
ラナが、クラークケントってものすごく恥ずかしがり屋で内気なのね、とチクリと言う。学校までちょっと乗せてきただけだよ、言ってくれれば、帰りの旅行は君に取っておくよ、と臆面もなく言うクラークに驚くラナ。授業のベルが鳴り、クロエとラナが去る。残ったピートが、なにかあったのかと聞くが、人は変わるんだと答えるクラーク。
その二人の前に、ジョナサンのトラックが止まる。ジョナサンが窓からクラークに、話し合おうと声をかけるが、断るクラーク。ジョナサンが降りてきて、クラークに、トラックに乗れと言う。なぜそうしなきゃいけないんだと反論するクラークの腕を掴むジョナサン。

ジョナサン:なぜならお前の父親の俺が、トラックに乗れと言ってるからだ
クラーク  :あんたは俺の父親なんかじゃない。ずっとそうだった。

ショックを受けるジョナサン。クラークに遠慮なく払いのけられ、トラックのドアがへこむほどにぶつけられるジョナサン。痛みにうめくジョナサンに、一瞬ためらいを見せたかのようなクラークだがそのまま校舎に入っていってしまう。ジョナサンに、大丈夫かと尋ねるピート。

ケント家のポーチ。
マーサがジョナサンの怪我の手当てをしている。反抗期以前の問題だ、一晩でこんなに急激に変わるなんて、とマーサ。ジョナサンが、クラークの能力はこれまでも突然発生したと言うと、マーサがこれも彼の能力の一部の現れだと思う?と聞く。彼の中でずっと煮えたぎっていたのかもしれないとジョナサンは答える。なにか悪いことが彼に起こったのだから気にしないように言うマーサ。しかしジョナサンはこれ以上親子の会話はできないだろうと言う。ピートができるかも、とマーサ。首を横に振るジョナサンに、彼らはいつも一緒にいる、ピートと話してなにがクラークの行動の原因に成っているか突き止めるべきだという。考え込んで、何かしなきゃな、と答えるジョナサン。

タロン。コーヒーを運ぼうとしているラナにクラークが近づく。
話を聞こうとしないラナに、クラークが、ジェシーとのことで嫉妬したのかと聞く。ばかげたことを言わないで、と答えコーヒーを運ぼうとするが、クラークに止められる。嫉妬してくれたのが嬉しかったのに、というクラーク。その言葉に止まるラナ。ラナに真実を話そうと決心したとさらに続けるクラーク。なにもかも?と疑い深げに聞くラナ。何でも聞いてくれと答えるクラーク。ラナは竜巻の日になにがあったか最初に聞きたい、という。それに答えず、自分と同じような感情を君も感じていたはずだ、とのクラークの言葉に、とっさに答えられないラナ。クラークはラナのトレイを取り上げ、ラナにキスをする。ラナもそれを受け入れる。
ジェシーとはどうなの、とクラークを見つめるラナ。君が僕のただ一人の人だよ、と答え、あとで迎えにくると告げて出て行くクラーク。

スモールビルハイスクール。トーチ編集室。
机でクロエが手で包むことができるほどの岩石をしげしげと見ている。岩石には緑色と赤色の部分が見える。ピートが入ってきてクロエが、安物のクラスリングは実際に偽物だったとわかったと興奮して伝えるが、ピートはクラークの心配事でいっぱい。家にケント夫妻が電話をかけてきてきて話をしたがすごく心配していると話しながら、クロエが持っている岩石を受け取り、手持ち無沙汰な様子で両手の中で動かす。それをクロエが取り上げて、初めてピートは岩のことを尋ねる。

クロエ:特ダネよ。この素敵なスクールリングを見て。詐欺よ。宝石会社はルビーの経費節約のために価値のない隕石を代用品にしたの。
ピート:あー…クロエ? この指輪は赤だよ。隕石は緑だ。
クロエ:ホッブ池の近く以外のものはね。

赤い鉱脈部分を見て、とピートに示すクロエ。ピートはじっと見つめる。明日のトーチトップページで詳しく読めるわよと言うクロエ。自分のクラスリングと見比べたピートはなにかに気づいたかのように、隕石を持って部屋を走り出る。

ケント家。
ジョナサンとマーサに隕石を見せているピート。ジョナサンはクラスリングを持って見ている。これがクラークの行動の原因だと思うのかと聞くジョナサン。何もかもの始まりは、クラークがリングをはめた直後だったと言うピート。マーサが、緑色の隕石が肉体に影響するのなら、赤い色は彼の感情に影響するのかも、と言う。これで彼の人格が代わったことの説明がつくな、とジョナサン。長期間影響下にあったらますます悪くなるかも、と心配するマーサ。ジョナサンは、クラークを連れ戻して指輪を外さなければいけないというが、マーサが、彼が納得しなきゃ自分達に強制する腕力はないのよ、と答える。でもどうにかしなければと言うジョナサン。ジョナサンとマーサは黙ってしまい、ピートを見る。ちょっと困るピート。

レックス邸の書斎。
ビリヤード台の上に書類ボックスやいろいろなものを置き、整理しているレックス。そこへクラークが入ってくる。黒いロングコートに黒いシャツ姿だが、後ろを向いているレックスには見えない。ビリヤードをしようと思って来たのに施設閉鎖のようだね、と言うクラークに、ファイルを整理しながら、父のおかげでねと答える。暖炉の前におかれた机に近づき、なんで追い出さないのとクラーク。考えなかったわけじゃないけど…とクラークの方を見たレックスは、クラークの姿をつま先から頭まで眺めて怪訝な顔をしながらも話を続け、彼の目が状況を変えたんだ、と言う。クラークはレックスの隣に来て、君の父親が問題をもってるからって、君の生活を壊す理由にはならないよと言う。レックスはそれに答えず、二千ドルのコートをしょってるのに気がつかなかったよ、いったいどうしたんだ?と尋ねる。クラークはそれに答えず、フェラーリを借りればと思って、今夜デートがあって、彼女の世界を揺さぶりたいんだ(I want to Rock her world)、と言う。"Rock her world?"と面白がって返すレックスが、じゃあとうとうラナと?と言うとクラークは、君がいったように、行動を起こす時期を知る必要がある、と言う。感情に素直に行動するのは嬉しいが、ラナはフェラーリに感動する種類の子じゃないと思うと返すレックス。レックスから離れて、部屋の中央まですすむクラーク。

クラーク:早い車、高級な家、うなるほどの金が、君を傷つけたようには見えないよ、だろ?

レックスは笑ってクラークの言葉を否定しない。今夜を特別なものにしたいんだ、というクラークに、しかし、扱うのが難しい高価なものだよ、と柔らかく断ろうとするレックス。するとクラークは、橋からドライブしようってわけじゃないんだ、と始める。言葉の意味を考えるような顔をするレックスにクラークが近寄って、僕より他に誰に責任を果たすって言うんだ?と言い、にっこり笑う。

昼間。赤いフェラーリ(ナンバーはLEX  XIV)が道路を走る。
クラブ ワイルドコヨーテ。ロックが流れ、フロアでダンスに興じる人々やお酒を飲む人で賑わっている。そこへクラークとラナが入ってくる。楽しそうなクラークと対照的に、不快そうに、自分が考えてたのと違うところだ、と言うラナ。ラナを見つめる男性たちに、クラークが文句をつけるが、ラナが止める。ビールが欲しい?と聞くクラークにショックを隠せないラナ。飲まないのなら踊ろうよ、とフロアにラナを誘おうとするが、ラナは、ここは私達の場所じゃない、どこか他のところへいって話をしようと拒否する。そこへ、じゃあ私がダンスの権利をもらうわ、とジェシーの声がする。派手な格好のジェシーをつま先から頭まで見あげて嬉しそうに驚くクラーク。アドバイスに従ってタロンに行ったのよ、と言うジェシー。わけがわからずにいるラナに、だからここに来ることを決心したの、と言うジェシー。にやりと笑うクラーク。ラナは怒ってクラークをひっぱって出て行こうとするが、そのクラークの手を掴んで引きとめ、一曲だけと誘うジェシー。ラナをほっぽってジェシーと踊るクラーク。
バーテンがジェシーに気づき、写真を確認する。ラナがクラークに、帰るというと、来たばかりじゃないか、といって、ポケットから100ドル札を出し、なにか俺達に飲み物を買ってくれば?みんなで楽しくやろうよ、というクラークに、信じられない、なにがあなたに起こったのか話して、と怒るラナ。望む人と過ごせるってようになったこと?と言うクラーク。言いながらジェシーを見る。帰ろうとするラナの腕を掴むクラーク。それをふりほどいて去ろうとするラナ。追おうとするクラークの前に、最初にラナに目をつけていた二人の男性が立ちはだかり、なにか問題でも?とラナに言うが、これ以上なにもない、と言い捨てて帰る。クラークは邪魔をした二人の胸倉を掴んで放り投げ、男性達はテーブル席に派手にぶつかる。にやりとするクラークと、怖々と見ているジェシー。バーテンが野球のバットを持ってクラークに殴りかかろうとするが、ヒートビジョンでバットが燃え出し、店内は騒然となる。他の男性達もクラークに殴りかかるが敵わない。警察がくるまえに出ようというジェシー。荷物をまとめて、君が話してた外の大きな悪の世界に行こうというクラーク。

ケント家の庭。翌朝らしい。
納屋からクラークが荷物を持って出ると、フェラーリの横にジョナサンとマーサがいる。クラークは黒いサングラスに黒いスーツ、鈍い赤紫のシャツを着ている。夕べはどこにいた、そこらじゅう探したのに、と心配そうに言うマーサ。夕べはこれまでの人生で最高の夜だったよ、と屈託なく言い、荷物をフェラーリのトランクにいれるクラーク。助けたいのというマーサに「僕を助けるだって?」と言うクラーク。

クラーク:農場に残って雑用をして週二十ドルの小遣いのために人生を浪費しろって?

ジョナサンが、指輪の影響について話すが、クラークは拒絶する。指輪に手を伸ばすジョナサンに、触るなとまで言う。緑色の隕石が具合を悪くさせるように、赤い岩は心に影響すると説明するジョナサンとマーサ。ちょっと指輪を見るが外そうとしないクラーク。外すどころか、もっと早くこれを見つけてたらと思う、このぬかるみの底の生活したいのはお前らの勝手だが、自分は抜け出す、と言う。フェラーリに乗ろうとするクラークを止めるジョナサン。みんなが持ってるものを持ってないかもしれないが、そんなのはうちには無関係だと思ってたと言う。クラークは、自分の能力で億万長者になれる、スポーツ、テレビ、何もかもが自分を待ってる。自分の本当の姿を隠させていたのはお前だ、とクラーク。ジョナサンは怒り、否定する。守ろうとしてきた、自分達はお前を保護しようと努力している、誰にもここに来て欲しくないし、誰にもお前を連れて行かせたくないと言うが、クラークは、保護ではなく、自分を使ってたんだと言い放つ。この小さな農場を続けるために必要な機材のひとつに過ぎない、と。ショックを受けるジョナサン。フェラーリに乗り、去って行くクラーク。

レックス邸書斎。
ソファーに座りノートパソコンで仕事をしているレックス。そこへクラークが威勢良く入ってくる。よければ、もうちょっとフェラーリを借りたい、金ができたら送り返すよ、と早口気味にいう。レックスはクラークを座らせて、理由を聞く。両親は自分を理解してない、実際、スモールビルにはなにも自分に残されてない、とクラーク。ラナは?と聞かれ、それは過去、いまはジェシーだと楽しそうに言う。ちょっと急すぎないかとレックスは言う。

クラーク:聞けよ、自分の運命を見つける必要があるといってたのは君だ。ひとつ確実にいえるのは、それはこのカンザスにはないってことだ。
レックス:で、荷物をまとめて出て行くのか。

クラークは、レックスが自分の能力を理解できないだろうと言う。レックスはクラークを見つめ、本当なら、なぜ自分に情報を伝えない?と答える。クラークはちょっと考えて、立ち上がり、指輪を見、自分が何ができるか世間に公表したら、自分は欲しいものは全て手に入るだろう、君より金持ちになるかもしれない、とだけ話す。
君が家族から逃げるのは正しいかもしれない、自分も同じようにするべきかも、とレックス。クラークに近寄って、父がこの邸宅を望むなら、そうできるだろう、自分はスモールビルには住みたくはなかった、と言う。

クラーク:俺と一緒に行けるよ
レックス:誰も使ってないペントハウスがメトロポリスにある、そこに泊まれる。
クラーク:クラーク・ケント アンド レックス・ルーサー。いい響きだ。

残ってる仕事を片付けてくる、と言って部屋を出て行くレックス。

タロン。
ラナがカウンターで仕事をしていると、クロエが入ってくる。ちょっとためらいつつも、ゆうべクラークとデートしたんだって?と聞く。ラナはデートだなんて呼びたくない、一緒に来た相手を残して他の子と帰る奴なんて。クラークは秘密主義だ、以前のクラークが言えなかったことを、いまのクラークなら言えると思ったのに、という。話し込む二人に、客の一人がコーヒーのお代わりを注文する。ラナが給仕をしにいったその客は、ジェシーを追っているあの連邦保安官だった。どうやらクラークがワイルドコヨーテに乗ってきていたフェラーリのナンバーから、持ち主と住所を調査しているらしき電話の最中だった。

ケント家の納屋の一階。
ピートとジョナサンがクラークへの対処について話しているらしい。これが正しい事だと思うか?とのピートの問いに、クラークが忠告を聞かないのなら、他に選択の余地はない、と言うジョナサン。ピートが気乗りしない感じでうなずき、止める方法はひとつしかない、と言う。そこへ、レックスが入ってくる。ピートを先に行かせるジョナサン。間が悪いんだ、とレックスに言う。レックスはクラークが問題を抱えていることを聞こうとするが、ジョナサンはこれが家族の問題だから、出て行って欲しいと言う。レックスは、自分を信じて欲しい、詮索しようとしてるんじゃないが、クラークは自分の友人だ、あなた方の親子関係が壊れるのを見たくない、と話す。それでもまだ拒否しようとするジョナサンに、じゃあ、なぜクラークが邸宅に隠れてる?と言う。驚きの表情のジョナサン。

レックス邸の書斎。ビリヤードに興じているクラーク。
そこへライオネルが入ってくる。クラークはそれに気がつくが、無視してビリヤードを続ける。レックスか?と声をかけるライオネル。クラークはライオネルに近づき、黙って彼がかけているサングラスを外し取る。ついていた杖を振り回し、応戦しようとするライオネル。面白がってサングラスをかけてみるクラーク。部屋に戻れよ、もっといいのは荷物をまとめておんでて行け、と言うクラーク。なにかわからずに、確認の言葉をかけるライオネル。クラークはサングラスを外し、レックスはお前に言うのを恐れているかもしれないが自分は違う、スモールビルでは誰もお前を求めてない、と言う。ライオネルは、自分についてよく知ってるようだが君の名前は?と聞き、クラーク・ケントとの答えに、ジョナサンとマーサの息子かと驚く。クラークは否定しない。彼らは真人間で地の塩のようなのに、自分の子をこんなずうずうしくて攻撃的に育てるとは驚きだ、とライオネル。
クラークは、彼らをそんなに好きなら泊めてもらったらいい、彼らは空きの寝室と現金を持ってるよ、と返す。クラークの如才なさを楽しそうに認めるライオネル。そこへノックとともに例の連邦保安官が勝手に入って来てライオネルに声をかける。クラークが夕べ騒動の現場からレックスの車で去ったのが目撃されたと連邦保安官。頂上へ上る途中だったかとクラークをからかうライオネル。連邦保安官はクラークにジェシーの写真を見せるが、一度も会ったことはないと否定され、突然銃を取り出しクラークに向ける。空気の変化に驚くライオネル。
クラークは、そんなので俺が怖がると思うか?といい、一瞬で近寄り、銃を取り上げてしまう。どうやったんだ、と驚く連邦保安官。誰と話してるのかわからないだろ、と言って、自分の掌に銃を三発撃ち込むクラーク。ライオネルが、誰が撃たれたんだ?と驚き戸惑う。クラークが掌を開くと、潰れた三発の弾丸がある。ライオネルに、心配するな、彼は的をを外したと言い、手から弾丸を床に落とす。連邦保安官は、保安係を呼ぶために部屋を出ようとするライオネルを追おうとするが、クラークがビリヤード台をすばやく動かして窓際に彼を押しつける。なぜジェシーを追うのか聞くと、連邦保安官は、ジェシーではなく彼女の父親が目的で、ジェシーの父から証拠品を取れたら、ジェシーの父の以前の雇い主が連邦保安官に百万ドル払うと申し出てきた、と話す。どんな証拠?と聞くクラーク。ディスクと帳簿とメモでそれは決定的証拠だ、自分とクラークはそれを山分けできる、新しい生活を始めるのに十分な金だと持ちかける連邦保安官。しかしクラークは、いいアイディアだが、誰がお前を必要だって?といって手のひらで連邦保安官の額を叩き、気絶させてしまう。

ドアが映り、ノックの音にジェシーがドアを開ける。
クラークが立っている。私のことを忘れたかと思ってた、したくはできた?とクラークを中へ入れるジェシー。
ジェシーに、彼女の父親とディスクのことを知ってる、それを手に入れるまでどこにも行かない、と話す。驚くジェシーは、逃げようとする気配を見せる。理解できない、なんでこんなことしようとするの?というとクラークは、金だ、と答える。君はこの田舎町を出たいって言った、そして百万ドルは新しいスタートを始めるのに十分な金だと言う。ジェシーは、ディスクを渡したら父親が死ぬと訴える。そこへ連邦保安官の声がして、逃げたときから彼はすでに死人だったと言う。山分けはしないと言わなかったか?とクラーク。銃を構えた連邦保安官は、お前には私が必要だ、相手を知ってるしどうやって金を入手するかも知ってると返す。連邦保安官は、クラークにディスクを渡すよう要求する。クラークもジェシーに無言で要求の様子を見せる。と、突然連邦保安官が狙撃され倒れる。クラークとジェシーは、階段の上から銃を構えているジェシーの父を見る。ジェシーのそばに来て、クラークに銃を向ける。傷つけたくないがやるぞ、出て行け、と警告するが、クラークは怒って、まるで親父のようだ、いつも自分になにをどうするか言う、彼の言うことを聞かなかった俺が、お前の言うことを聞くと思うか?といって近づき、銃を取り上げてしまう。おびえるジェシー親子。ディスクのありかを聞くクラークは、答えないジェシーの父にいらだち、床か?引き出しか?と言いながら次々と家具を壊す。その隙にジェシーがバッグを持って外へ逃げる。どうにかして吐かせる、と、クラークはテレビを投げ壊し、ジェシーの父の胸倉を掴んで持ち上げる。殺せ、どんなに探したってディスクは見つからない、と言うジェシーの父。クラークはジェシーの事に気がつく。

トウモロコシ畑の中をジェシーが走っている。と、突然クラークが追いつき、彼女の前に立ちはだかる。倒れて怯えるジェシーを面白そうに見ているクラーク。ジェシーが持っているバッグを取り上げて、ディスクを出し、望んでいた何もかもをこんなに簡単に手に入れられるとは気がつかなかったよ、と言う。そこへ、ピートがクラークを呼ぶ。自分を見つけるのに勉強仲間全員が?とからかうクラークに、ライオネルがジェシーの名前を聞いていたと言うピート。ジェシーに走れと命じ、ジェシーがクラークの手からバッグとディスクを抜き取って逃げる。クラークは特に止めようとしない。どれぐらいでつかまると思う?誰も俺から逃げられないって知ってるよな、とピートに言う。ジョナサンの声がし、クラークが振り向くとジョナサンがハンマーを持って立っている。誰も傷つけさせない、と言うジョナサンに、まだ指図するのか、と返すクラーク。ジョナサンに近寄り、怖いか?と聞く。ハンマーの用意をするジョナサン。いつもお前と母さんは自分を恐れてた、と言うクラークに、愛情以外のなにも持ったことはない、それが問題を難しくした、と答える。そして、ピートに、やれ、と命じる。ピートが、持っていた箱をあけると、緑色の隕石が入っていて、それをクラークに向ける。クラークが座り込み弱ったところへ、ジョナサンが強く声をかける。ジョナサンに向かって殴りかかろうとする手にある指輪に、ハンマーを当てて砕くジョナサン。
石が破壊され飛び散ると、クラークは倒れこみ、ジョナサンに助け起こされる。なにかに気づいたかのように顔を上げ、父さん?と言うクラーク。ジョナサンはクラークに、問題ない、大丈夫だ、と優しく言う。ピートも近寄ってクラークに大丈夫かと声をかける。ジョナサンがピートにお礼を言う。うなずくピート。


レックス邸内の廊下。
書斎から機材が運び出されている様子に気がつく。書斎に来てレックスに、
仕事を終わらせろとは言わなかったぞ、と怒る。レックスはそれを無視してグラスにブランデーを注ぎ、オフィスを元に戻してる、と言いながら酒でも飲めよ、とライオネルにグラスのひとつを差し出す。レックスの腕に触れ、その先のグラスを取り、香りをかいで一口飲むライオネル。銘柄を言い当て、自分のお気に入りだと言う。自分達の唯一の共通の趣味がブランデーだと思った時期があった、とレックス。今は?というライオネル。
レックスは隕石群事件のあとの人々の目のことを話す。昔の悲惨な話はやめて欲しい、父親として何もできなかったかについても、ときつく言うライオネル。レックスは、ライオネルが素晴らしいアドバイスをくれた、と続ける。自分をかわいそうに思うのをやめろと教えた、それらは運命が自分に配ったカードで、受け入れ行動するのが一番だった。そう言ってレックスはライオネルを見つめ、決意したかのように彼に、目が見えないことを自分を哀れむ理由にするのはやめろ、と告げる。息子が父になったか、と嫌味を言うライオネル。まだ戻していない暖炉の前の机に座りながら、子供のように甘やかすのはやめる、俺のオフィスはそのままにする、それがいやなら去れ、と言う。考えていたよりも自分はお前を良く育てたようだ、と負け惜しみとも取れる返事をするライオネル。多分、ついに率直さの価値を学んだんだろう、お前の友人のクラーク・ケントから、と言う。ライオネルからクラークの名前が出て、レックスはライオネルを見つめる。ライオネルはクラークを、とても興味深い青年だと言う。うつむくレックス。ライオネルはクラークが落として行った潰れた弾丸を手のひらの中で動かしている。

ケント家のキッチン。
外からいつもの服装のクラークが入ってくる。マーサが夕食の大きなお皿を持ってきてジョナサンがテーブルで受け取り、置く。マーサの椅子をひいてやり、マーサが座る。キッチンの真ん中に立ち、ジェシーの家に行ったが立ち退いたあとだったと言うクラーク。マーサが、彼らは逃げるのをやめて専門家のところへ行ったのだろうと言う。ジェシーが無事だといいと思うとクラークが言い、まだ立ったままでいる。ジョナサンを見るマーサ。ジョナサンはクラークを見ず、マーサも黙ったまま。ちょっとした沈黙の後、クラークが、僕がやった事と言った事だけど、本当にあんな事するつもりなかったんだ、と弱々しく言う。ジョナサンはテーブルを見たまま、赤い隕石はお前の人格に影響を及ぼしたかもしれないが、考えなきゃいけないのは、その気持ちがどこから来たかだ、レックスと比べたら物は持ってないが、いまの今までそれがお前を悩ましてるとは思わなかった、と静かに言う。そうかも、時々ね、と言いクラークはテーブルに近づき、マーサの肩に手をかけ、そしてこれからは、なにが本当に大切か忘れない、物は重要じゃない、どれだけ自分がクレイジーになっても二人はそばにいてくれた。それは世界中のお金を出しても買えないよと言う。ようやくクラークを見て、少し微笑むジョナサン。二人を見て微笑むマーサ。クラークがテーブルにつく。それにしても危機一髪だったな、と言うジョナサン。クラークは、自分がリングをつけていたとき、秘密をレックスやラナやジェシー、そして世界中に話したい衝動に駆られた、と驚きを含めた様子で話す。でもそうしなかったじゃない、とマーサ。でもまだその感情が残ってる、二つの違う人格を持っているようで、どっちがほんとうの自分かわからない、と言うクラーク。ジョナサンは一瞬心配そうな顔をするが、マーサが、本当のあなたはここに戻ってきたあなたで、あなたがすることを私達は疑わないわよと言う。ジョナサンが微笑み、安心したかのように笑うクラークの手に手を重ねる。

牧場。ラナが乗馬をしている。
柵の手前側にクラークがいて、ラナが柵の向こう側に止まる。クラークは手に野の花の花束を持っている。
ネルに乗馬に行ったと聞いた、とクラーク。ここは君のお気に入りの場所のひとつで、いいところだね、ちょっと道に迷っちゃって、ここに、と言葉を濁す。それは私のために?と花を見て言うラナ。クラークが、謝りたかった、以前のように友だちに戻れたらと思って、と言う。ラナは意味ありげにうなずいて笑いながら、花を持ってきたら私が何も起こらなかったかのように振る舞えると思ったの?と言う。

クラーク:僕を信じてくれなきゃ、いい? 僕が言ったこともやった事も、あれは僕じゃなかったんだ。
ラナ  :私に気があるって言った部分も?

クラークは返答に困った様子だが、なにか言葉を続けようとするがラナがさえぎる。ふたまたすることはできないわ、あれがあなたでもそうじゃなくても、と強く言う。説明できればいいんだけどできない、とクラーク。"あなたの人生よ"と悲しそうに言うラナ。沈黙した後、ラナ、本当に悪かった、と言うクラーク、ラナはそれを拒絶する。がっかりするクラーク。帰り道を探せると思う?とラナはクラークを見ずに言う。そう期待してる、とクラーク。ラナが馬を走らせ去っていく。カメラはラナを上空から写し、どんどんクラークから離れて行く。

END