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CITY (The Smallville Series 8) 04年2月発刊

(ちょっと趣味的ネタバレ)
この表紙のようなツーショット満載の中身です。
二人でレックスのペントハウスのジャグジーに入ったり、レックスがクラークに高級服店でスーツを買ってあげようとしたり、それからクラークがレックスのために朝食を作るんですがレックスは朝はコーヒーのみと決めてるとか、隠しカメラにクラークが気づいてレックスに抱きついておやすみの挨拶をするふりしてそれを伝えるとか、そりゃもういろいろ…。

とりあえず、レックス萌え人間として面白かった一文は、レックスがクラークをはねてしまった時を思い出している場面です。
「永遠のような一瞬、二人の若者の目があった。時速100キロ以上で走っているにもかかわらずレックスは、車の正面にいる子供がハンサムで、健康的で、賢いとわかった。"彼を殺させないでくれ!"」
出会いの最初から(本当の最初は違いますが…)レックスはクラークを気に入ってたわけですね。

それから、なんてったってこの一文。
"Clark Kent was Lex Luthor's hobby."
いわゆる現代の日本語でいうところのクラーク萌え(超訳)

メトロポリスに行く自動車の中の会話もいいです。
「"君の秘密はなにかな、クラーク" レックスは穏やかに尋ねた。"いつ教えてくれるんだい?" ゆっくりと彼の方に向いた典雅な彫刻のような顔の、動揺して開かれた青年の明るく青い目をレックスは見つめた。」

この巻を最後にThe Smallville Seriesは発行されていないんですが、このあたりまでが書けるぎりぎりだったかなとも思います。シーズン3以降は「そんな暇ねーだろ」って突っ込み入りそう……。
なお、作者Devin Kalile Graysonはアメコミ"NIGHTWING"の原作に携わってるそうです。

あらすじの一部
時期としては、シーズン1ラストからシーズン2オープニングにかけての嵐が過ぎ去った数ヵ月後の秋休み。
ルーサーコープの研究所で隕石の研究をしていたメイヤーという男性の同僚が、日本のヤクザから金を借りてトラブルで殺されてしまう。メイヤーはその大元の原因となった(と彼は思っている)隕石とともに落ちてきた「宇宙人」に決着をつけるためにメトロポリスに向かう。
レックスは父親から会議のために呼び出しされてクラークを誘ってメトロポリスへ。二人でルーサータワー・ツーのペントハウスに滞在。滞在中にレックスから日本のヤクザについて教えてもらったり、彼が実際にヤクザとギャンブルをするシーンをはらはらしながら見守るクラーク。
ルーサータワー・ツーで警備員が殺される事件が発生。それはメイヤーの仕業で、彼はペントハウスに盗聴器を仕掛け、宇宙人の様子をさぐっていた。
ヤクザたちはルーサーコープが借りたと思い込んでいる金の取立てのためにライオネルに脅しをかける。レックスが標的にされそうなのをライオネルは知りながらも何の手も打たず、そして…。

スモールビルから離れて行動するクラークの姿は将来のスーパーマンを想像させてくれて、展開もなかなかひねっていて面白く最後まで楽しめます。レックスが説明する「ヤクザの歴史」はいいトリビアになるでしょう(笑)