HauntingsHAUNTINGS (The Smallville Series 3) 03年1月刊

2005年1月25日発売の中央公論新書C・NOVELS「ヤングスーパーマン2」として翻訳されました。


レックスの研究所に新しく迎えられた博士母子が、クラークのご近所に越してきた。レックスはクラークをだしにして相手の警戒心を解こうと考え、ポルシェを運転させてあげるから一緒にドライブしないか?なんて、まるで「ピンクレディーのブロマイドをあげるからおじさんと一緒にドライブしないか?」ってな感じの勢いで、クラークを誘い出します。「でも宿題が…でも牧場の雑用が…」と一瞬考えても、ポルシェの誘惑に負けるクラーク、いかにも、健康的な青少年でございます。


04/04/06読了。以下はネタばれを含みます。

細かい面白いシーンがいくつもありますが、とりあえず流れだけ。
ルーサーコープの研究所で、新しい元素(恐らくクリプトナイト)を作る研究をしていた世界的に有名なジョージ・ブラッカー博士とジャニス・ブラッカー博士夫婦。
しかし物質生成に成功した直後の研究室での事故で、ジョージは死んでしまう。
レックスは残されたジャニスにハミルトン博士と共同で隕石の研究をさせようと、レックスコープに呼び寄せた。
事件は彼女の引越し先の家から始まる。

ジャニス博士は一人娘ジンジャーとクラークの家の近所の古い家(ウェルズの家)に引っ越してきた。
そこはウェルズ州知事の生家で、大きな柱時計があり、由緒ある家であるとともに「出る」と評判の家だった。
ジャニス博士が仕事で遅くなった夜(警備のミスで部屋から出られなくなっていたのだが)、ジンジャーは家で幽霊を見る。恐怖におののき、昼間学校で「話したくなったら電話してね」とラナから渡された電話番号にかけ、彼女に助けを求める。
ジンジャーの家を訪れたラナも、はっきりと幽霊を目撃し、襲われそうになる。近所のクラークに電話をし、救いを求めるラナとジンジャー。トラックを飛ばして駆けつけたクラークは、そこで隕石と同じ緑色に光る幽霊のようなものを見る。

クロエとピートを巻き込み、子供たちで大騒ぎとなる。
ジンジャーは、幽霊の一人は自分の父親で、実は母に殺されたのを伝えようとしているのではないかと言い始める。
しかも、とうもろこし畑に霊がいると言う少年ジョエルと、その知り合いの少女ホリーも関係して、レックスからさまざまな機材を借り、ゴーストハンティングが始まる。

交霊術でウェルズの家の幽霊と交信を試みる彼ら。
幽霊は、農夫マチアス・シルバーと小さな男の子と女性エミリー・ウェルズだった。
この家でなにか恐ろしいことが過去に起きたらしい。

とうもろこし畑にも幽霊が出るというので、その付近も捜すが、何もでない。…と、そこへ突然、渦のようなものが現れ巻き込まれてしまう。
終わったときには、クラークは能力を失い、病気のような状態になっていた。
今回、この状態は長く続き、超人的な速度や力は発揮されない。透視能力だけ、かろうじて使える状況の中で、クラークはとうとう家の地下に骨が埋まっているのを見つけてしまう。

交霊術で、ウェルズの家の地下に骨があるとわかったクロエたちは、さっそくそこを掘ってみる計画を立てる。
掘っていく最中にも、幽霊の気配を感じるクラーク。その家の地下に隕石があり、どんどんと体調が悪くなっていく。外に出るに出られない状態になったクラークを救ったのは、ウェルズの家を訪れたレックスだった。子供たちがなにをしているかを知り、驚くレックス。

骨は鑑定の結果、小さな男の子だった。ウェルズ家の当主つまり現在の知事の父の髪の毛からつくられた指輪を利用して、DNA鑑定をすると、なぜか一致した。
しかし、ウェルズ家には、子供は一人だけ。現在の知事、ハイラム・ウェルズだ。
また、地下をさらに探ろうとしたが、新しくセメントがしかれてしまい、不可能になった。
同じ頃、知事はレックスを、ライオネルと会食する予定のメトロポリスのレストランへ呼び出す。ライオネルが来る前にレックスに、実は博士の旦那を殺したのはライオネルだと告げた。驚くレックスと知事の前にライオネルが現れ、知事の行動予定にスモールビル遊説が入っていることを告げる。本来はなかった予定に今度は知事が驚き、レックスの仕業かと疑う様子を見せる。
しかし、実際にやったのは、ピートとクロエだった。
支持者をがっかりさせないために、スモールビルを訪問せざるを得なくなるハイラム・ウェルズ知事。

遊説の日、ウェルズの家では特に変わった様子がなかった知事だが、例のとうもろこし畑に、一人で残る。
その様子をみていたクラークと、追いかけてきたクロエたち。
そして霊たちが、真実を暴き始める。

ここからは、ラストネタばれになります(マウスドラッグで文字を反転させるか右クリック「すべて選択」で出ます)↓

知事は豪農ウェルズの息子ハイラムではなく、農夫マチアスの一人息子で、ハイラムとマチアスを殺した張本人だった。二人を殺したあとハイラムになりすましてメトロポリスへ行き、政治家になった。
力が戻りきっていないクラークは苦戦するが、どうにか知事の手から逃れた。
そして霊たちが知事を殺そうとする。彼は代償を支払うだろうと止めるクラーク。知事は死に、霊たちは去っていく。また、騒動の途中で行方不明になっていたホリーと不動産屋のロビンが、渦の中から現れ、戻ってきた。
死んだジョージ・ブラッカー博士が、ジンジャーの前に現れ、ジャニスには罪はまったくない、ライオネルにこそ気をつけろと警告し去っていった。
霊たちが去っていくのと同時に、ウェルズの家の柱時計がとまり、家は崩れ落ちた。

博士母子が町を去る日。
レックスにクラークは、なぜ家の地下を埋めなおしたのか尋ねる。
君がやったんじゃないのと聞くと、レックスは動揺して否定する。
逆に、誰の家にも秘密があるだろうと言われ、黙り込むクラークだった。

そして今回の隠れたレックスの気持ちな文章。
ジョエルが"Clark's really sick."、すると、Lex needed no more information than that to hurry downstairs and move to Clark's left side.
そうかそうか、そんなにクラークが心配か。
それ以前にも研究室で倒れてるしな。ポルシェも運転させてあげるし、いろんな機材も貸してあげてて、この本のレックスは、まるでアッ(以下省略)